大船に鎮座する巨大な観音様「大船観音」
大船観音寺
大きい物。巨大な物。
目の前に、そびえ立つ巨大な物。
その異様な光景に、男は何故か興奮してしまう。
巨大という響きにワクワクがとまらない。
俺は、そんな巨大な物に先日大船で出会った。
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俺は、駅を降りて直ぐに異変に気が付いた。
何だあれは…異形の者?
進撃の巨人…
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いや観音様だ…
なんつーデカさだ…
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気付かれぬように、そーっと正面へとまわる。
しかしその視線は、完全に俺を捉えていた…
絡み合う視線のレザービーム。
次第に意識が混濁していくのがわかる。
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薄れゆく意識。
光の差す方へと進んで行く。
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気が付くと俺は、巨大観音の目の前にいた。
吸い寄せられるように階段を上っていく。
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ああ…なんというデカさ…
美しい…
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あああああ…
意識が…
遠のいて行く…
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気が付くと俺は、あなぐらの中にいた…
一体此処は…何処だ…
天井!?
やたらお札が貼られているな…
視線を下へと落としていく。
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何やら部屋があるな…
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中へ入ると八百万の神々が…
まさか…天国にでも来ちまったってのか!
その時だった、俺を呼ぶ声が聞こえてきた。
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俺は声のする方へと進んで行く。
其処には…
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等身大の観音様が…
あなたが、俺をここへ呼んだのですね…
見つめ合う視線…美しい…
俺は手を合わせた。
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俺は、観音様に別れを告げ出口を探した。
どのくらいの時間探しただろうか…
やっとあった…出口だ!
俺は急いで外へと出た!
なんと其処は!
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巨大な観音様の真下だった。
俺はどうやら観音様の中に取り込まれていたようだ。
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危うく観音様の中で一生暮らす所だったぜ。
不思議な体験だったな。
俺は、大船の街を眺めながら思った。
「今晩は、てんやを食べよう」と…
そう強く思ったのだ。