天狗と世界一の巨大鉄下駄そして無数の鉄下駄が眠る地「大雄山最乗寺(道了尊)」
神奈川県南足柄市 「大雄山最乗寺(道了尊)」
鉄下駄それは足腰を鍛える履物。
天狗それは、顔が赤くて鼻が高く、背に翼がある山伏。
南足利市にある大雄山駅…金時山の遥か麓にある駅…
夢…
天狗に、鉄下駄のトレーニング誘われる夢を見た…
ある朝、ふと目を覚ますと俺は、小田原駅の大雄山線乗り場にいた。
何だこのローカル線は…
何故俺は、こんな所に…
手に持った切符の料金は、270円…
終着駅までの料金…
俺は終着駅の大雄山駅で降りた。
大雄山…大雄山…
どこかで聞いた事ある駅だな…
ハッ!!「海原雄山…」
どおりで…
改札を出ると金太郎がいた…
何故こんな所に…
俺は、受付にいた謎のコスプレイヤーに、何故金太郎がいるのか尋ねた。
帰ってきた答えは「外に出ればわかる」との事だった。
外に出てみると其処には、金太郎のふる里足利山と書かれた看板があった。
そうか…俺は、今回この山へ導かれたのだな…
「OKグーグル!ここから金時山!!」
俺は、スマホに呼びかけた…
「ここから徒歩で15キロです」
…15キロ…かなり先だな…
俺は他の看板に目をやる…
駅舎が市の有形文化財だと示された柱。
ようこそ天狗伝説の文字が書かれた看板…
情報が多いな…
ハッ!そういえば天狗に、鉄下駄のトレーニング誘われる夢を見たな…
という事は、ここだな…
「OKグーグルここから道了尊」
…
バスに揺られ10分程…
道了尊の入口へと着いた…
遠くの方から俺を呼ぶ声が聞こえる…
間違いないここだ…
山奥へ続く階段を上っていく。
呼び声のする方へと進んで行く…
どれ位歩いただろうか…
延々と続いていた階段がを上りきると…
何やら巨大な赤い物体が…
近づいて見ると…
鉄下駄…
夢でみたな…鉄下駄のトレーニング…
そういう事か…
これを見せる為に俺を呼んだのか…
しかし、奥からまだ俺を呼ぶ声が聞こえる。
声のする方へと進んで行くと…
天狗が…
この天狗なのか?
俺を呼んだのは…
尋ねてみたがどうやら違うようだ…
もっと奥から呼ばれている…
俺は、門をくぐり抜けてた。
階段を駆け上がる
お堂…
左手に赤い物体…
視線を向ける…
なんだあれは!!
俺は、赤い物体の集まりの元へと駆け寄った。
其処には大小さまざまな鉄下駄が置かれていた…
いったいこいつは…
巨人達用から
小人用まで
そしてさらには俺の身の丈よりもデカい鉄下駄が…
こいつは、でーだらぼっちが修行でもしてんのかぁ?
さらには鉞までもが…
金太郎はこっちの山でも修行してたんか…
さらに奥には…
あれは…男性のシンボ…
かと思ったが良く見ると…
「鼻!!!天狗のはな!!!!!」
ジョイスティックみたいだな…
かなり古い物あるな…
さらにはロンギヌスの槍も
そして数千年の時を経て自然と一体化している物も
まるでラピュタだな…
「いったい、何の為に、こんなにも鉄下駄があるのだろう…」
などと考えていると奥からまた俺を呼ぶ声が
声の方へと行くと其処には…
天狗…
貴方が俺をここへ…??
「さー貴様も鉄下駄を履き、裏の階段を上るのだ!」
そう言うと俺の足に鉄下駄を装着した…
重い…
俺は、裏の階段へ二匹の天狗に、足を引きづらながら連れてかれた。
もう逃げれない…
そして、天へと続く階段を、鉄下駄を履き上らされた…
天狗に、鉄下駄のトレーニング誘われる夢。
くっ…こういう事だったのか…
そして、長い長い階段を上りきりトレーニングも終焉を迎える…
俺は、倒れ込むように奥の院へ辿り着いた。
手を合わせた。
いやいや上らされた階段だった…
しかし…
達成感から涙が頬をつたう…
きもちいい…
上って良かった…
体中から煩悩という煩悩が出て行った気がする…
人間としての尊厳を取り戻せた…
蘇生…
感動。
そして階段を降り、鉄下駄を先ほどの場所へと奉納した…
なるほど、この鉄下駄は物の怪達がトレーニングした証し(妄想です)だったのか…