大宮にある謎の地下シャッター街「大門地下道」

大宮にある謎の地下シャッター街「大門地下道」

大宮にある謎の地下シャッター街「大門地下道」

地下街

それは、男心をくすぐる場所…

ジメジメしていて秘密めいて…

まるで都会の洞窟…

日本では、初代東京地下鉄道の上野駅に1930年4月1日に、開業した地下鉄ストアが地下街の元祖とされ、その後日本のいたる場所に造られたが、老朽化や再開発など色々な理由から現存している地下街は少ない…

しかし地下街の魅力に取りつかれた人々は今もなお地下街を探し求めている…

あれは、数年前に仕事で大宮の街を徘徊している時の事だった…

ふと視界に入ってきた地下鉄の入り口のようなふくらみ…

気になり正面へと回ると…

地下へと続く階段が、ぱっくりと口を広げて待っていた…

大…門…地下道…

気になるな…

俺は、仕事を忘れ吸いこまれるようにアンダーグラウンドへと降りて行った…

下へ降りるとメガネ屋が…

そして奥へと続く道…

濡れた階段…

ジメジメとした雰囲気…

期待大の地下世界…

と思ったが少し行くと道は終了…

なんだ…ただの地下通路か…

胸の高鳴りは消えうせ…引き返す事に…

すると…

最初に降り立った場所の奥にも空間が広がっていた…

これは…

再び胸が高鳴り出す。

かなり奥行がある通路

何やら荷物が山積みになっているのが見える…

通路脇は、地下商店街のようだが、殆どの店舗はシャッターが降りている…

ほぼ無人…

無用地下街…

いったい何があったのだろうか…

過去の栄華を勝手に想う…

何やら中へと繋がる通路のような場所のシャッターが空いていた。

従業員の人が通路にある山積みの荷物から道具を取りに来る為に使われているようだ…

完全に荷物置き場になっている通路…

ちらっとシャッターが空いている場所があったので中を覗くと…

店の裏口へとなっていた…

昔はこちら側も入り口だったのだろうか…

これでは従業員専用の通路だな…

さらに奥へと進んで行く…

テーブルとイス…

灰皿のような物が置かれている…

即席の喫煙所なのか…

これが昔ながらの飲み屋のテラス席だったならと…思い馳せる…

そして角を曲がると…

ビデオやが…

入り口のメガネ屋以外で唯一やっている店舗のようだ…

一応、地下商店街としてまだ機能はしているのだな…

階段を上り外へとでる…

差し込む光が現実へと引き戻す…

階段を上り振り返る…

ここの入り口からは、この奥に地下街が広がっているとは想像もつかないな…

このビルの下に広がる無用商店街…

こんな、状態になっても封鎖していないのは、もしかしたらまた復興する為かもしれないな…

いつか、過去の栄華を取り戻し復興する事を願いつつ、俺は仕事へと戻った…