富津市 東京湾観音/ある千葉の片隅から世界平和を見守る巨大観音

富津市 東京湾観音/ある千葉の片隅から世界平和を見守る巨大観音

富津市 東京湾観音

巨大観音…

昭和に何故か日本各地に造られた無数の巨大な観音達…

デカければデカいほど神に近い存在だったのか……

時代がそうさせたのか…

それが当時の仏教の最先端だったのか…

それとも宗教…

それともバブル…

巨額の資金が投じられ造られた巨大観音達…

その資金はいったい…

誰が何の為に…

そう思わせる男の浪漫…巨大観音…

ある日の昼下がり…

仕事で富津市のはずれで…

延々と続く山道を登っていた…

飛び込みで営業するような場所など無く…

途方に暮れていた時だった…

彼女は突然俺の目の前に現れた…

おお女神…

俺の女神…

こんな世界の僻地であえるなんて…

猛ダッシュで彼女に駆け寄る…

彼女の足元へたどり着く…

背後へと回る…

なんて美しいヒップライン…

まるで…

まるで…

キュベレイ…

無数に空いている穴…

いまからファンネルが飛び出してきそうだ…

強烈なヒップラインに目を奪われていると…

脳内に幻聴…

きて…

私の中へ…

逢いにゆきます…

彼女の中へとインサートする…

豪華絢爛の美しい内部…

彼女と交換日記を交わし戯れる…

卒業アルバムを二人で楽しむ…

若かりし頃のあなたは…

なんて素晴らしい

えっ何だって?

スタンプラリー

もちろんするとも…

あっお父様…

いえ彼女とは、そんなふしだらな関係では…

勿論真剣交際です…

父君と挨拶をすませ…

彼女の待つ頂上へと駆け上がる…

ああなんてことだ…

彼女の美しい耳の奥側から下界を見下ろす…

まるで、あなぐらのような彼女の胎内から外へ

そして眺める美しい景色…

二人のデートを楽しむ…

現実飛行…浪漫飛行…

脳内の螺旋とシナプスを刺激…

ついに巡り会う二人…

ノートを使い語らう…

戯れる二人…

戯れの時間も終わり…

お遊戯スタンプラリーの景品を母君から頂戴した…

せっかくなので、ご飯とお土産を頂いてゆくことに…

だれもいない…

だだっぴろい食卓…

一人寂しく我にかえる…

食事を終え裏庭へ

関東の富士見100景を謳うその景色に魅了され

世界平和を誓う…

昭和32年着工…

戦後12年…

当時1億2千万円

お嬢様…

身分の違いに驚愕する…

巨額の富を投じて作られた彼女…

今日も千葉の山の上から東京湾を見渡し平和を祈っている…