船橋/木々に覆われた謎の旅館「妙泉」

船橋にある怪奇旅館「妙泉」
旅館…
それは、旅行者を泊めることを業とする場所…
観光地…ビジネス街…日本津々浦々にある…
時折…なぜこんな所に??といった住宅街などにもある…
昔からあるが…やっているのか…いないのか…
五反田にあった海喜館を始め…
謎めいていて人々を惹きつける旅館が…日本津々浦々に存在する…
数年前の晴れた日…
俺は、仕事で船橋に訪れていた…
古い町並み…
誘われるままに裏路地を歩いていた…
細い路地をぬけると…
視界に入りこんだ…
鬱蒼とした木々…
なんだろう…
胸がざわついた…
近づいて見ると…
古いお屋敷が、木々に飲み込まれていた…
立派な古民家だなと門へ近づく…
すると…
旅館妙泉と書かれた…看板が…
なに…
りょ…旅館だと…
駅から離れた…こんな住宅街に…旅館とは奇怪な…
やっているのか…
何て怪しい…いや心惹かれる旅館なんだ…
俺は一瞬で心が奪われた…
せっかくだし泊まってみるか…
一期一会…
俺は扉を空けようとした…
か…かてーな…
力強く引っ張った…
しかし開かない…
俺は、大声で人を呼んだ…
しかし…返事は無い…
俺は、宿泊を諦め…
旅館を傍観しながら…
道なりを歩いた…
かなり広いな…
そして古い…
昭和初期位だろうか…
洒落た造り…
泊まりたかったな…
と諦めかけた時…
木々に隠れて看板のような物が見えた…
これは…
先程の物より新し目の看板…
そして…先程の玄関とは違う方向へ向けられた矢印…
ひょっとして…さっきのは裏口か何かで…
入口は別にあるのか…!?
俺は矢印の方へと道を曲がった…
鬱蒼とした緑の壁が延々と続く…
中を覗く…
庭は木々で覆われ…
奥の屋敷は完全に隠れている…
気になる…
中に入りたい…
そして泊まりたい…
俺は、緑の壁が続く道なりを進み続けた…
すると…
開かれた門が…
おお…
門の脇には古びた看板…
そして竹林…
ぽっかりを口を開けた門の中を覗く…
整備された道…
どうやらここが旅館の入口のようだ…
俺は意を決して中へと入った…
綺麗に整備された道を歩き奥へと進んだ…
庭から屋敷が見えた…
中で電気が光っていた…
さらに奥へと進んだ…
入口らしき場所を発見したが…
そこも荷物などが置かれ閉ざされている…
いったいどうやって中に入るのだろうか…
インターホンらしき物も無い…
大声で叫んだ…
しかし…
誰も出てこない…
やっていないのだろうか…
俺は宿泊を諦め外へと向かった…
門を出ようとした時…門の裏側に、センサーに反応して光るライトが付いている事に気が付いた……
新しいなこのライト…
これは…営業しているのかもしれない…
当日飛び込みでの宿泊は難しいのかもしれない…
電話で予約をすれば泊まれるのかも……
そう思い家に帰りネットで、かなり古い船橋市の宿泊施設の情報が乗っているサイトを調べてみたが…
該当情報無し…
なんて奇怪な宿なのだろう…