その者蒼き衣を纏いて金色の井戸に降りたつべし/竹岡 黄金井戸
竹岡 黄金井戸
竹岡ラーメンなる物を知った俺。
グーグルの画像検索で、竹岡のそれを見る度に胃がそいつを求めた。
気が付くと俺は、列車にゆられ竹岡の大地へ降り立っていた。
その日は、まだ肌寒く俺は、Gジャンを羽織っていた。
下もデニムパンツ。
デニムオンデニムそして青いブーツ…
その者蒼き衣を纏いて、ラーメン屋を目指し、竹岡の大地を歩き出した。
海沿いへと出ると強烈な浜風が俺を襲った。
しかし次の瞬間…風がやんだ。
風がない…くっ耳が痛い…
大気が怒りに満ちてやがる…
俺は、辺りを見回した。
洞窟がある…
外にいるのは危険と判断した俺は、洞窟へと走って逃げ込んだ。
しかし洞窟は、入るとすぐに行き止まりだった…
「バカヤロー…
逃げるたって どこへ逃げるんだよ…」
俺は、そう呟いた。
次の瞬間だった…
奥を覗くと…
おお!
なんだこの光は?
なんという いたわりと友愛だ…
井戸が心を開いている。
まるで
金色の草原のようだ…
“その者 青き衣をまといて金色の井戸に降り立つべし”
頭の中に直接声が聞こえた…
俺は、洞窟から外へと駆けでた。
あれは…メーヴェだ…
風だ 風が戻って来た…