富津市竹岡 猿が住み着きし燈籠坂大師/切通しトンネル
富津市竹岡 燈籠坂大師/切通しトンネル
トンネル…
あなぐら…
洞窟…
穴という穴に入りたいのが男の性…
そんな穴を求め今日も彷徨い続ける…
数年前のある日…
富津の海沿いを只管歩いていた…
目の前に見えるトンネル…
高揚感を覚える…
潜りたい…
早くなる足取り…
広がる歩幅…
いざトンネルへと思った瞬間だった…
トンネルの目の前に謎の白い鳥居のような物…
これは…
珍しい…
「弘法大師霊場」「灯篭坂大師」「参道」の文字…
怪しい…
新興宗教感…
ゾワゾワを感じる…
好奇心…
この先がきになる…
俺は、トンネルを潜らず鳥居をくぐり抜けた
その先に待ち受けていたものは…
先程の白い鳥居より前からありそうな歴史感じる一本のトンネル…
これで終わりってわけじゃないだろうな…
ドキドキが止まらない…
俺はトンネルの中へ入った…
細く暗くジメジメとしたトンネルに差し込む光…
あなぐらの雰囲気に脳がトリップする
そして…あなぐらのソノサキは…
なっなんだこの岩が切り出されて造られたようなトンネルは…
予想の遥か上をいくものとの出会い…
ドーパミンが出まくる…
ふるえる…
いざトンネルへインサート…
迫力に圧倒される…
凄い…
高く深く切り出されて作られたトンネル…
高さは、10メートル以上はあるだろう…
神々しい…
天井の高い家は脳をクリエイティブにさせるという…
この場所は、まさに脳をクリエイティブに…
トリップさせる…
あなぐらトリップ…
ああペンが走る~~
そしてトンネルは終わりをつげる…
トンネルを抜ける
そこには、無人の小屋…
一体何の小屋なのだろうか…
これが先程の白い鳥居に書かれていた「弘法大師霊場」「灯篭坂大師」なのか…
そしてソノサキは…
一本道が続いてた…
これ以上ソノサキには何もなさそうだな…
脳の興奮の溜飲が下がる…
俺は、引き返そうと体を反転させた…
すると其処には、トンネルの上の山へと続く階段と鳥居…
鳥居には燈籠坂大師の文字…
これが「弘法大師霊場」「灯篭坂大師」なのか…
大師なのに鳥居…
この神社じゃないのに鳥居があるパターン…
ヤバみ…
そしてよく見れば…
トンネルは、かなり昔からありそうだが…
燈籠坂大師は、わたりと新しい…
確実にトンネルより後に造られた感じ…
まるで…このトンネルに目をつけ…
トンネルの観光目的に来た人間を…
先見の目…
地元の観光を盛り上げるための地域活性化の一つなのか…
感じるバブル時代のアミューズメント系思考…
ゲスの勘繰り…
実際はどーなのだろう…
再び沸き立つ好奇心…
俺は、急な階段を駆け上がった…
頂上へとたどり着く…
其処は…
本堂…?
辺りを見回すが誰もいない…
本堂脇の小屋…
荒れているような…
管理されているような…
普段は人が居るのだろうか…
蝋燭立…
1本も無い…
しかも綺麗だな…
誰かがちゃんと管理はしているようだ…
しかし、蝋燭は何処で買うのだ…
本堂に置かれた板には…
「わが影の 小さく 晴れたり 初大師 空 山 燈籠坂大師…昭和50年」と書かれている…
空山とはだれなのだ…空海の弟子か…
それとも空と山の事をいっているか…
ヤバみ…
昭和50年…1975年か…
高度経済成長…
バブル直前だな…
そして 初大師 空 山とは…
先見の目…
なんだろうこの感じ…
ザワザワが止まらない…
さらに奥へと道が続いている…
石でできた階段を登る…
ソノサキは…
何も無い…
その奥へと続く獣道は古くからある感じもする…
昔は、人々の足として使われた道で…
人通りが多かったのだろうか…
そういった場所に目をつけ道の途中にお堂を造ったが…
今となっては人々の足としてこの道は使われなくなり…
広がる勝手な憶測…
しかし真実はわからない…
わかっているのはここが、ヤバみだという事…
色々と憶測しながらキョロキョロしていると…
お地蔵様が微笑みながらこっちを見ていた……
この地蔵は古そうだな…
微笑みをかえし、本堂へと戻った…
本堂へと戻ると崖の下からガサッと音が聞こえた…
もしかして人か?
この大師の管理者か?
崖の下を除く…
ジーザズ…
あっ…
あれは…
猿や…
プロゴルファー猿や…
完全なる野生…
猿の住み着く場所…
燈籠坂大師…